こんにちは。田倉です
靴下編みをはじめて約3年。
相変わらず、引き揃え糸ばかり編んでいますが、最近かわいい「かせ糸」に出会うことが増えました。
彼らはそのままでは編むことができず、まずは玉巻というものをしなければいけないらしい。
そこで登場するのが「玉巻器」と「かせくり機」。
初心者の私はこう考えました。
「玉巻器だけ買えばよくない? かせくり機は場所取るし……」
今回は、かせ糸初心者が玉巻器だけ導入して大失敗した話と、なぜ玉巻器とかせくり機はセットと言われるのかをまとめます。


かせくり機は必要? 玉巻器だけで巻くことはできないの?
まず、疑問に思ったのはこれ。
「玉巻器とかせくり機は必ずセットで揃えるものなのか?」です。
正直言って、かせくり機は大きすぎます。
頻繁にかせ糸を巻く予定もありませんし、できれば玉巻器のみ導入したいところ。
そこで、かせくり機が必要な理由について調べてみました。
なぜかせくり機が必要なのか
かせ糸は長い糸を輪状に束ねたもので、ほどくときに
「糸同士が交差する」「ねじれる」「ループ同士が引っ張り合う」という構造的な問題
が起こりやすく、固定せずに巻き始めるとほぼ絡みます。
かせくり機は、そんなトラブルを防止してくれる装置です。
かせくり機の具体的な役割
- かせ糸を広げて保持 | 円形に広げた状態で固定し、ねじれを防止
- 適度なテンションで糸を引き出す | 糸が引っかからずスルスル出てくる
- 回転して糸を送り出す | 玉巻器の巻き取り速度に合わせて回転
- 糸の絡まり防止 | 絡まり・団子化・糸切れを防ぐ
- 撚りを乱さない | 余計な撚り戻りや撚り追加を防ぎ、編地の質を保つ
- 作業効率を上げる | 手持ちよりも短時間で、安定して玉巻きできる
・玉巻器は“巻き取るだけ”の装置
・かせくり機は“糸をスムーズに送り出す”装置
なので、基本的にはこの2つはセットで使う前提の道具になっているようです。
かせくり機の代用
かせくり機の代用として
「誰かが両手を広げて持って固定する」
「椅子の背にかける」
「ペットボトルにかける」
「平干しネットにかける」
など、様々な方法があるようですが、結局、途中で絡まり巻き直しで時間ロスとなり、結果的に後悔したという声も多いようです。
さて、ここまで調べておいて、私は「誰かが両手を広げて持って固定」することでかせくり機の代用とできる部分に着目しました。
「それなら、いったんかせくり機は買わなくていいか」と軽率な判断で玉巻器だけの導入を決定。
後の悲劇へとつながるのでした。
あれほど、先人達が「初心者は玉巻器とかせくり機はセットで買え」と言っているのに……
「玉巻器」を導入・巻いてみる・悲劇の流れ


さっそく「玉巻器」を購入。
メーカーは、見た目と値段のバランスがとれていると感じたDARUMAに決定。
助っ人の腕をお借りして、かせ糸がピンと張るようにセットしました。
最初はするすると玉巻きできて順調だったのですが、2割ほど進んだあたりで、
ガッと不穏な引っ掛かりを感じて玉巻器が停止。
かせに目を向けると、一部がねじれているような見た目に。
そこまで酷い見た目ではなかったため、手でひっかかりをほどくことにしたのですが、そう簡単な絡まりではなかったようで、あっちを解消したらこっちが絡まる、といった複雑な問題に発展してしまいました。
2時間かけて、無事にほどいた時には、画像を保存していなかったのが悔やまれるほどの大惨事。
さらに1時間かけて慎重に初めての玉巻を終えました。
2時間 + 1時間 = 合計3時間でやっと玉巻1個完成。
地獄だった……


かわゆい……。お宝糸です。
そして、ふと浮かぶ疑問。
「かせくり機にかけたとして、絡まなくなるものなのか」
使われたのが人の腕とはいえ、きちんとひねりを解いてからセットしても絡まったのだから、
かせくり機を使ったとしても結果は同じなのでは?と思ったのです。本当に疑り深い奴です。
どのみち、二度と玉巻器だけでかせ糸を巻かないと誓った身。
さっそく近くの手芸店にかせくり機を買いに行きました(ありがとうクラフトハートトーカイ※1)
- 近所の手芸屋を巡って、5店舗目でやっと在庫がありました。何度でもありがとうクラフトハートトーカイ。
「かせくり機」を導入


図らずも玉巻器と同じDARUMA製の「かせくり機」を入手。
さっそく、新しいかせ糸をセットします。
結論、まったく絡まることなく綺麗な玉巻毛糸ができあがりました。
所要時間、わずか5分。
5分です。さきほどの3時間はいったいなんの時間だったのか。
貴重な(しなくてもいい)体験をした体験料ということで、なんとか受け止めました。
そして、ここではっきり理解しました。
初心者にとって、かせくり機は贅沢品ではなく必需品。


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結論
ここまで読むと「玉巻器だけでは絶対無理!」と聞こえるかもしれませんが、正確にはこうです。
「巻くこと自体は玉巻器だけでも可能」
「でも、初心者ほど絡まるリスクが高い」
「時間とストレスがとんでもない」
私は特に不器用なタイプなので秒で大惨事になりました。
器用でかせ糸の扱いに慣れている人は、何の事件性もなく巻けるようです。
なので、「自分の器用さ」と「かせ糸をどれくらい使う予定があるか」を軸に導入を考えるのをおすすめします。
また、もし、予算などの問題で玉巻器とかせくり機のどちらかしか購入できない場合は、是非かせくり機を優先してください。
理由としては、玉巻器は最悪「手巻き」で代替できますが、かせくり機の代替方法は初心者が手を出すとほぼ確実に絡むからです(経験者は語る)
まとめ
- 玉巻器は“巻く”装置
- かせくり機は“絡まらないよう送り出す”装置
- 玉巻器だけでは絡む確率が高く時間と心を失う
- かせくり機+玉巻器の組み合わせが最強
- 初心者ほどセット導入するべき
この記事が、どこかで起こりえた事件を未然に防げますように。
どうか皆さんがあの地獄の3時間を経験しませんように。
玉巻器とかせくり機は二つで一つ(戒め)

